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音楽、勉強・読書記録、日常の感想

日本らしい日本の音楽の正体を探して

あまり評論家じみたことは書きたくないですが、音楽の話です。

「芸術の良し悪しは個人の感想」「みんな違ってそれでいい」のような八方美人的感想は面白くないと思うので、匿名のメリットを活かして好きに書こうと思います。予め断っておきますが、データの裏付けなどはないですし、偏見が大いに含まれていると考えてください。

 

タイトル通り、日本らしい日本の音楽について最近感じているを書き殴ろうと思います。書こうと思った理由はいくつかあります。最も大きな理由は、日本国内において、海外の音楽を直接的に模倣しているような音楽が評価されている(ように感じる)現状に賛成できないことの意思表明をしようと思ったからです。

日本の音楽は西洋音楽から極めて強い影響を受けたからでしょうか。西洋の音楽を基準とし、それらとの距離の近さで音楽の良し悪しをはかろうとしがちです。とりわけ、多少洋楽の知識を持っている層によく見られる傾向です。

私は可能な限りそうした基準から可能な限り距離を置きたいと思っています。

「下手な海外の模造品より日本のガラパゴスな音楽の方が面白い」というのが私の主張です。

 

私の考える面白い音楽は、アート・リンゼイの言葉に集約されているので引用します。

音楽に限らず、どんなジャンルのアーティストでも面白いのは、ローカルな部分とユニバーサルな部分を組み合わせることだと思います

 

最近の典型的な例を挙げるとすれば、BABYMETALでしょう。

BABYMETALの音楽の面白さは、ユニバーサルな部分(メタル)とローカルな部分(日本のアイドル文化)という視点から読み解くことができます。*1

少し前であれば、Perfume が当てはまると思います。

Perfumeと言えばこの曲でしょう。

 

邦楽と洋楽の文化的な違いを音楽の質の高低として解釈するのは、大きな間違いです。

日本人が洋楽を作れないのと同様に、西洋人が邦楽を作ることはできません。

当然のことですが、邦楽には邦楽の良さがあります。

 

まあ、前置きはこのくらいで十分でしょう。

 

現在、洗練された良い曲を書く国内のミュージシャンは沢山いると思います。ただ、それがオリジナルであるかは全く別です。それらの中には海外の直接的な模倣に聴こえてしまうようなものが多数あります。一聴しただけで「あ、海外のアレ系が好きなのね」といった感じで元ネタがわかります。言い方は悪いですが、「それなら海外の元ネタを聴くよ」と思います。

海外の音楽に影響を受けている分には全く問題ないですが、もはやコピーバンドと言っても良いような音楽をしているバンドがもてはやされている現状には否定的です。例えば某バンドを聴いた際、「もはやJamiroquaiじゃね?」と感じた人は少なくないと思います。

しかし、海外音楽事情に疎い日本国内のリスナーにとってはそれらがオリジナルで「良いもの」として受け入れられています。そんな状況を目にする度に何とも言えない気持ちになります。

洋楽の模倣が上手いミュージシャンが彼らの元ネタを知らないリスナーに支持される構図は、“洋楽志向の強い若いミュージシャン”の界隈で非常によく見られます。

 

ひとりの音楽愛好家としての意見ですが、海外への憧れを直接的に表現するより、その人にしか出しえない音を聴きたい訳です。例えばマイブラが好きだからと言って、コテコテのシューゲイザーをしているバンドは面白くないのです。

大切なのは、オリジナルであるかどうかです。

オリジナルであっても自分の好みではない音楽もありますが、オリジナルであることが何よりも大切だと思います。それこそが作品の良し悪しを決定すると言っても過言ではないと思っています。

 

冒頭で引用したアート・リンゼイの言葉に従って考えるならば、面白い音楽(オリジナルな音楽)には、ユニバーサルな部分とローカル部分の組み合わせが必要です。

大きく分けて、その基準を満たす日本の音楽は、日本語の歌、アニソン(ボーカロイドを含む)、ゲームミュージックの3つだと考えています。ものすごく雑ですが、考える上では多少の役に立ちます。

 

まずは日本語で歌われている面白い音楽をいくつか紹介しましょう。

 

言うまでもなく、日本で発表されている大半の音楽が含まれます。

下手に英語に歌うより日本語で歌う方が言語的特徴があらわれて自然にオリジナルなものになるのです。英語で歌っていないので「世界的」に流行する可能性は低いですが、それは質の低さを意味しません。オリジナルで良い音楽でも「世界的」に評価されないことはあります。*2

 

おそらくいわゆる音楽オタクは、洋楽オタクであることが多く、あまり共感してもらえない部分もあるとは思いますが気にせず進めます。

 

伝統的なポップス歌手は勿論入ります。

美空ひばり吉幾三、などは言わずもがなでしょう。

個人的には松任谷由実は別格だと思っています。

まともなヘッドホンを使って「ルージュの伝言」を聴けば、日本語ポップスとビーチ・ボーイズの融合を容易に発見できるはずです。

ちなみに吉幾三は、作詞作曲を自身で手がける立派なシンガーソングライターです。

 

音楽オタク受けする人たちを挙げるとすれば、トクマルシューゴコーネリアス坂本慎太郎などが良いかもしれません。

いかにも音楽オタク受けしそうなサウンドです。


 

 

勿論、比較的最近のJ-Popも含まれます。

椎名林檎BUMP OF CHICKENスピッツなど、単なる海外の模倣ではない良質な音楽をしているミュージシャンは沢山います。 

  

あまり詳しくないので言及しませんが、ロキノン系やヴィジュアル系の中でも面白いもはあります。*3

ヴィジュアル系であるかは微妙ですが、L'Arc〜en〜Cielは、豊かな音楽的背景を感じる良いバンドだと思います。

 

上げていくときりがないのでアニソンの紹介に移ります。

アニソンは楽曲中でのキャラクター同士の掛け合い、極端に早いBPM、複雑なコード進行など非常に面白いものが多いです。人が歌うことを想定しているのかとさえ思うほど複雑な曲もあります。

電波ソング的な早口は、ラップとは違う文脈でのポエトリーリーディングと捉えられなくもないです。

 

早口、強烈なファンクベース、ナンセンスな言葉遊び、キャッチーなサビ、アニソンの闇鍋感が非常に良く現れています。いわゆる電波ソングに分類されるでしょうか。

作曲者の神前暁は、『アイドルマスター』の諸々の作曲でも有名です。


 

歪んだギターやギターソロといったロックの特徴を持っていますが、

明らかに複雑なコード進行、極端な早口、スラップベース、アウトロのウォーキングベース、キャッチーなサビ、もはやフュージョンのようなキメなど、アニソン特有の闇鍋感満載です。

ライヴ映像を確認したところ、完璧に歌っていて驚きました。

プロの声優はすごいです。


 

 

 

次にゲームミュージックを紹介しましょう。

同時発音数の限界、ゲームプレイとの相互関係などの制約が逆に良い音楽を生み出すのです。

 

言わずもがな、近藤浩治は別格です。

マリオとゼルダの音楽は、間違いなく日本音楽界における偉業です。

 


 

田中宏和も忘れてはならない1人です。

『Mother』 や『メトロイド』の作曲の仕事が有名です。

しのごの言わず『メトロイド』の音楽を聴けばわかります。


 

ゲームミュージックではないですが「ポケモン言えるかな?」は、極端な曲調の変化や歌詞の大部分がポケモンの名前で構成されているなど、独創的です。

知っていれば一瞬で気づきますが、ビートルズの「I Am The Warlus」から大胆にサンプリングしています。


 

 

長くなり過ぎるのでこのあたりで楽曲の紹介はやめます。

 

 

「日本の音楽は所詮ガラパゴス」といったことを言う人はいます。

しかし、その「ガラパゴス」な要素が日本の音楽のオリジナリティを支えているのです。粗悪な海外のコピー製品より、身近な「ガラパゴス」な音楽の方が何倍も面白いと思います。

 

*1:個人的に好みではないです。面白くても好みでないことは多々あります

*2:勿論、ここで言う「世界的」はある種の皮肉であって、本来的な意味での世界を意味しません

*3:ただし、個人的に好きではない