捏造日記

電脳与太話

経過観察

環境音楽(Kankyo Ongaku)とラベリングされた日本音楽が次々に発掘されているようだが、ヒットソング、ディズニー、ジブリのジャズやハウスアレンジが評価される日も遠くない気がしてくる。

 

割と最近気に入っているもの(≠最近知ったもの)を思いつく順に幾つか。遠方の友人に向け。

 

日本の喜劇王こと、榎本健一。原曲は「A Gay Caballero」という当時のアメリカの流行歌だが、日本的な訛りが心地良い。


NINは基本的に全く好きではないが、『Hesitation Marks』というアルバムにだけは何曲か気に入る曲があり、その理由が昨日判明した。D-AnjeloやJohn Mayer Trioなどで短い音価を効果的に使用して異常にうねるグルーヴを出すベーシスト、Pino Paradinoが参加していた。機械的なリズム上であろうと、“あのグルーヴ”が出せるのだと脱帽。彼が参加している曲のみが気に入っている。


1940年代あたりの音楽。曲と歌が良いことは勿論だが、Les Paul氏のギターがあまりにも上手い。Mary Fordの歌唱に何度も合いの手を入れているが、毎回異なるフレーズを引いている。そして、それが音楽的に全く騒がしくない。奇跡に近いことだと思う。

 

アイヌの伝統を受け継ぐ女性グループ。国内の伝統音楽には掘っても掘り尽くせない魅力がある。


琉球音楽についての研究を少し読んだ時に知ったもの。


Michael Jacksonが参加したことでも有名なゲーム、『スペースチャンネル5』のサントラより。ゲームの世界観含め、トータルとして良くできたゲームだと思う。今年、作品のVR化を記念して、記念ライブが開催されるはずだったが、昨今の感染症騒ぎでどうなっただろうか。


音ゲーの元祖的存在ではないかと思う。サントラは高騰しているが、ツタヤ・ディスカスを使うと案外簡単に入手できる。


妄想代理人』のサントラより。ファットなビート、サンプリング、スクラッチと、素材単体を取り出せば完全にヒップホップだが、それらが有機的に結びついた途端、“ヒップホップでは無い何か”になるという全くもって平沢進らしい曲。御大はそろそろ、Bjorkに目をつけられても良いと思う。Bjorkの前作『Utopia』において、Arcaは完全に喰われていた。音楽的拮抗がなく、あの声を乗せた瞬間に全て彼女の曲になるという魔術に呑み込まれてしまっていた。そこで、平沢御大であればどうかと思うが、実現は難しいだろう。