捏造日記

電脳与太話

2019-01-01から1年間の記事一覧

最近の読書と感想

たまには読書記録でも。 『ポピュラー音楽の世紀』中村とうよう 消化中。涵養にはもう少し時間がかかる。 「オリジナルとは何か」「文化とは何か」といった視点を揺さぶられる好著。宗主国に押し付けられた音楽を従属国が逞しく消化・アレンジし、新たな音楽…

2019-1007 ギター練習メモ

普段どのようにギターを練習をしているかを少し書く。私のギター練習は、基本的に指板理解を中心としたもの。面倒な筋力トレーニング的反復を要する練習はしない。まともな練習メニューを考えるとどうしてもジャズに近くなる。しかし、曲を引き立てるのでは…

Hazel Nuts Chocolate

全く名前も知らない日本のアーティストだが、良いものに出会った。Aメロの音程の跳躍が非常に心地よい。Hazel Nuts Chocolateという人(グループ?)。しかし、残念なことに、発表されているアルバムのほとんどが廃盤で価格が高騰している。 2000年代のこの手の…

ムッシュかまやつ 「Gauloise」

「あなたがいるなら」でチョーキングを解禁して話題となった(?)コーネリアスがチョーキングしながらブルースペンタを弾き散らかす非常に貴重な映像を発見した。キーはBm。 そういえば、巷で「Charが日本にマイナー9thを持ち込んだ初めてのギタリスト」のよう…

hide 「ピンクスパイダー」分析メモと感想など

最近は昔聴いたものを整理したい気分なのかもしれない。過去の自分の聴き返し作業は、何かと気恥ずかしく、思い入れで正当な評価が見えづらいという欠点もある。しかし、再評価で得られる恩恵はそれ以上に大きい。もちろん、聴き返して「これは駄目だ」と落…

Venus Peter 「Every Planets Son」コード進行 曲メモと感想

昔聴いていたものをふと思い出し、せっかくなのでコピーした。まさに渋谷系のサウンド。ベースラインが結構動く。オリジナルアルバムは廃盤っぽいので入手したい人はこちらから。「Every Planets Son」は、オリジナルアルバムでもベスト盤でも1曲目なので、…

テニスコーツ 「Baibaba Bimba」コード進行・分析メモ(+インディポップの過去話)

普段これ系のインディポップはコピーしないが、手慰みに。 以下の循環を繰り返すシンプルな曲。昇るコード進行は神聖な響き。 Dadd9 - Dadd9 on F# - G - A7 そういえば、これ系を聴いていた時もあった。今は心が汚れてしまったので、過去のモノ全てに共通し…

Bjork「Human Behaviour」 分析メモ

一聴してわかる通り、Bjorkの曲は普通ではない。専門的な音楽知識がない人でも明らかに何かが違うことに気付くと思う。その直感は確かで、実際に分析をしててみると、不可思議な箇所が浮かび上がってくる。 最近、「Human Behaviour」を分析した。 ベースの…

コード進行メモ 山本精一「ラプソディア」

前衛音楽愛好家の作るポップスは、格別の味わい。名曲。 ギターを所持andコード譜が読めるandこの曲が弾きたい、という3つの条件を満たす日本人がきっと1000人くらいいるはずなので、その人たちの助けのために。 Verse 1 Gsus4 Verse 2 C - C#dim - Dm9 - C …

20190823 電脳スクラップブック

タイトル通り、ここ最近で興味を持ったことを切り貼りするスクラップブックのようなものを作ってみました。見る人が見れば面白いかもしれません。 ・『夜の木』 全てがハンドメイドという画期的な絵本。手漉き紙に、シルクスクリーンで一枚ずつ刷られ、製本…

ラキムのリリック

ラキムの日本語wikiの誤訳(解説?)が中々に酷いと思った。 「ドント・スウェット・ザ・テクニック」のリリックには、『科学者たちは本質を見出そうとしている。哲学者たちは未来を予測しようとしている。そのために、連中は研究室に篭りっきりだ。しかしやつ…

制限・自由・内田裕也

彼女との生存確認程度のLINEを除けば、ここ1週間~2週間くらいは無言で生活する日がほとんどだった。社会的には間違いなく「おしゃべりな人」という印象をもたれていると思うが、昔から過剰接続を忌避しているきらいはある。だから、高校生の頃と変わらず同じ…

最近のこと

某SNSアカウントを消した。日々の発見をノートにまとめていて、そのアウトプットの場として活用していたが、負の面が多いと感じたので消した。改善可能な悪癖は可及的速やかに排除すべしの精神に従った。暇つぶしにしては退屈で、有益な情報を得るにはノイズ…

スガシカオ「黄金の月」の解釈について

先月辺りでしょうか。「黄金の月」を聴いている時、「結局これは何が言いたいのか」が気になって仕方がなくなりました。うんうんと頭を抱えていると、あるヒラメキがありました。家に帰ってそのアイデアを紙に書き出して整理すると、面白いことに気付きまし…

Elizabeth Frazerのルーツを巡る

Elizabeth Fraser(以下:リズ)の声を初めて耳にした時の衝撃は強烈でした。「これは恐らく自分の全く知らない世界(ルーツ)から来たものだろう」と直感しましたが、その正体を掴めない状態が長く続きました。理由は簡単で、目につきやすいところに答えがない…

愛×アキバ×桃井はるこ

桃井はるこの自伝的作品『アキハバLOVE』を読んだ。最近興味のある電波ソングについての情報目的で購入した本だったが、「まえがき」を読んだ時点で、予想をはるかに超える素晴らしい本だと確信した。この本に初めて触れる人の感動を奪いたくないので詳細は…